2022.12.23
休日のネコ
ボーカル&作曲者インタビュー【夜風と炭酸】

11月末にリリースされ、なんと本稿執筆時でYouTube再生数が5000回再生を超えている「夜風と炭酸」。Haze Puppetからまた一点、Jazzyでオシャレな雰囲気をまとった作品となりました。

今回も作曲者の水瀬れいんと、今年からボーカルに加わったSaichiをインタビュー場所に集めまして、楽曲のことについて色々聞いていこうと思います。(聞き手:めた/Gt.)

「限られた時間でどれだけ良いのを残すか」って感じだったので


さて、どんなことを聞かれるかはある程度わかっていると思うんですが、手応えとかこだわりポイントとかを2人で喋っていただけると。

水瀬れいん
水瀬れいん

今回の曲、録音直後の音源は聴いてなくて、さいちゃん(Saichi)の歌を聴いたのは完成してからだったんだけど、、、
さいちゃんの歌い方で一番好きなところがあって、Bメロの「誰かに会いたいような いや会いたくないような〜」の箇所の「会いたくないような」の「い」の音がちょっと上がるんですよ。裏声になるところ。そこの歌い方がめちゃくちゃ好きなんですよ。

嬉しい、、、あの、「アヒ」ってなるところですね。アヒたくないようなのところ。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

そうそう。

よかった……今回ほんとに不安しかなくて。録音したの2日間で、限られた時間でのレコーディングだったんで。家に録音環境があればもっともっとこだわれたかもしれないんですけど、やっぱり「限られた時間でどれだけ良いのを残すか」って感じだったので。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

みんな家に録音環境があるものだと思い込んでたフシがあったから、そこはめたさんが居て本当よかったなと思った。

ほんとに。アリガトウゴザイマス

Saichi
Saichi

いや、「東京」のレコーディングがスタジオだってことは知ってたんだけど、Saichiは作曲もやったことあってDAWも弄れるから、「DAW弄れる=家に録音環境ある」と思い込んでて、、、

無いわ!(笑)ない人もおんねん!

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

マイクはみんな持ってるもんじゃないの?(笑)

持ってへんねん!、、、一応、人からマイクとかインターフェースを譲ってもらって、『やった!これで自分でも録れる!』って舞い上がってたんですけど…自分でやってみたらちょっとうまくいかなくて、そこでめたさんに、、、

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

めたさんとこで録れるならそっちの方がいいもんね。環境整ってるし。

私がこの曲で気に入ってるとこは、メロディーがお洒落だったとかもあるんですけど、歌詞が、、、全体的に感傷的な雰囲気だけれど、最後に「炭酸はもう抜けてしまったようだ」ってくるのが好きなんですよね。希望を持てるというか。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

最後、希望だったんだ。さいちゃん的には。

私にとっては。曲に取り組んでた時に精神的に落ち込んでたのもあるのかも、ですけど、、、「抜けてしまった」は「次に行ける」ってことだと思ったんですよね。解き放たれた感というか、それまですごく「迷いと後悔」の歌詞だったのが、最後にそうなってるから、サビのところはちょっと力入れて歌うか、とか、そういうことを考えてましたね。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

キュンとしちゃうじゃん。

キュンとしてもろて。
、、、大丈夫ですか?この会話グロくないですか?

Saichi
Saichi

シンプルに「君ら会話下手か?」って思ってます。助けてBONくん!なぎさちゃん!

ただ単に、「歌うのが面白いからやってる」


さて、Saichiに関しては今まで「東京」での活動があったから、完全新作を歌うのは初めてじゃないと思うんですが、休ネコに参加してみて「新鮮だったな」とか「難しかったな」ってところはあった?

それは顕著にあったかなぁ。「東京」の方は間宮真琴さんの世界観がすごく独特で、彼にしか見えてないビジョンみたいなものがあるから『私、こういう風に歌って大丈夫なんか?』って思ったり、『私これでいい?これでいい?』って聞く場面があって。休ネコの曲はビジョンが見えやすくて、曲渡された時に『あ、この、、、いいっすね、、、』って感じで。もちろん「夜風と炭酸」も、表現の部分で悩むことはあったんだけれど、『こうしたい』みたいなのが生まれやすかったかな。どっちが良いor悪いって話じゃ無いんだけど。

Saichi
Saichi

両団体で方向性はだいぶ違うよね。

それこそ、めたさんの曲も聴いてたけど、どっちかって言うと「個性」の方だなあと思ってたから、、、休ネコの曲をもらった時に、『あ、J-Popだ!』ってなって、すごい興奮したんですよね。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

俺とBONくんはアーティスト向けというよりも、大衆向けの音楽を勉強してたからかもしれないなあ。

ああ、それで最初に「プロ集団みたい」って思ったのかも。

Saichi
Saichi

一応プロ活動してるメンバーもいるので、間違ってはないかもね。

ちなみに、中学からの音楽仲間に今更聞くのもなんなんですが……歌をはじめたきっかけとか、なんかあったの?

(笑)、、、ないっ!、、、ゴメンナサイッ

Saichi
Saichi

(笑)もともと中学の時に有志合唱団で一緒だったじゃん。当時からカラオケとか行っても上手いなーとは思ってたんだけど。じゃあ、どういう紆余曲折で今歌をやってるかんじ?

それはやっぱり「東京」での活動かな、、、間宮さんとカラオケに一緒に行った時に、「あなたで一曲やりたい」って言われて。そこから継続して曲を作ってる中で、レッスン行ったりして、、、実際、自分の歌い方に自信がなかったので、「極めたいな」って思ってからは日々歌うようになった。「憧れの人がいる」とかでも、「聴いてくれるファンがいる」とかでもないんだけど、ただ単に、「歌うのが面白いからやってる」って感じかな。


音楽は、触れたくて触れてる、というより、日常的に吸ってたい、という感じがあって、今はピアノを触れなくなっちゃった分のフラストレーションみたいなのもあって、歌ってるってところもあるかな。

Saichi
Saichi

ピアノはいつからやってたんだっけ?中学の時に「月光」弾いてたの今でも覚えてるんだけど。

3歳から。でももう昔取った杵柄なので、、、ヤバいっすよ、、、
ピアノは高校の終わりまでガッツリ弾いてたんだけど、大学入って学校のことで忙しくなって、かつ先生がお年を召してきたこともあって、それでピアノから離れていっちゃったかな。その結果として作曲始めたり。大学は周りに映像作家がたくさんいたから、自分の曲を売り込んで一緒に作品作ったり、、、
、、、とか、いろいろしてたら、めたさんの友達の間宮さんと知り合って、一緒に音楽やるようになって…みたいな感じですね。

Saichi
Saichi

なぎさ。さんもピアノやってた話してたよね

ショパン、ほんとに美しくていいですよね、、、

Saichi
Saichi

何がお洒落なんだろう、って考えるのね。


さ、休ネコのメインコンポーザー、みなれん(水瀬れいん)にもインスピレーションの話を聞いていこうじゃありませんか。発想の根源とか。どういうところから組み立てて行ったんですか?

水瀬れいん
水瀬れいん

休ネコといったら「お洒落な曲」だと思っていて。パーリア然りね。で、その路線でいこうってなった時に、いつもそうなんだけど《何がお洒落なんだろう》って考えるのね。で、いつも作るときは先にタイトルから考えるんですけど、、、元々この曲、夏のアルバム企画(頓挫したやつ)の曲だったんだよね。

ありましたね、そんな企画(遠い目)

水瀬れいん
水瀬れいん

で、「夏」の連想から「炭酸」。そこに「遅い時間帯」のイメージから「夜風と炭酸」になって、それでワンコーラス作ってみたんですよ。そしたらめちゃめちゃPopになっちゃって、人に聴かせたら『全然オシャレじゃない。ポップだね。』って言われて(笑)
で、、、一晩で作り直して、ワンコーラス仕上げました。そこでJazzyな成分を混ぜた感じ。サビのメロディーは変えずに作ったんだよね。

そういう作風の転換って、そんな簡単にできるもんなの?

水瀬れいん
水瀬れいん

どうだろう。コード進行ありきの考え方をしてるのかもしれないなあ。お洒落な曲=この進行、みたいなのが俺の中にあって、そこにスウィングとか、Jazzyな要素を絡めていって…って感じかな。連符を多用したのとかもそういう感じ。

歌詞のインスピレーションについてはどうです?

水瀬れいん
水瀬れいん

ベースになってるテーマは「失恋」だね。個人的には2番のAメロの、ちょっとラップ調みたいなところがあるじゃん。あそこ死ぬほど気に入ってて。『恐ろしく良い歌詞を書いてしまったな、、、』って感じだった。

『また良い歌詞を書いてしまった、、、』的な、、、?

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

書いてしまったねえ、、、最後の『もう1本は手付かずのまま』とか、めっちゃエモくない?

確かに。良いですよね。まさか韻踏んでくるとは思わなくて。

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

水瀬れいん名義の曲では結構韻踏んでるんだよね。ナユタン星人さんの楽曲からの影響もあるんだけど。

昔からナユタン星人さん好きだよね。

水瀬れいん
水瀬れいん

うん。なんで好きなのかわからないけれど、、、『ロケットサイダー』とかみたいな、爽やか系の楽曲が特に好きなんだよね。あとはOzaShin先生かな。自分の作品に関して言うなら、いろんなアーティストの影響は混ざってると思う。

ちなみに、みなれんは音楽遍歴でいうとどうなの?

水瀬れいん
水瀬れいん

一番最初はリコーダーの授業かな?

それはみんな大体やってる(笑)

水瀬れいん
水瀬れいん

ポピュラー音楽やるきっかけになったのは、PSPの「初音ミク -Project DIVA-」だったかな。supercellのRyoさんが作った「ODDS&ENDS」って曲があって、ひどく感動して、涙をこぼしてフルコンを何度も逃し、、、そこからかなあ。ボカロPやりたい!って思ったのは。


その後は、高1の時に友達に誘われてバンドを始めて。ベース買って練習するんだけど、その友達がギター挫折しちゃって。一人取り残されたから、全部一人でできるDTMを始めたんだよね。ピアノを始めたのは専門学校入ってから。


、、、ちなみに音楽の授業は嫌いでした。歌うのが嫌いだったので。

わたしも小学校まで嫌いでした。音楽の先生がピアノ触らせてくれなくて。ケチだな〜って思いながら。独りよがりな理由なんだけどね。中学校ではいい先生に教えてもらえたし。

Saichi
Saichi

より多くの人に作品を届けられる環境づくりが目標ですかね


ちなみに、今後の展望とかはどうですか?休ネコでこういうことやりたーい、とか、次こういう曲やりたーい、とか。

水瀬れいん
水瀬れいん

目の前の話で言うと、YouTubeの登録者1000人は目標ですかね。収益化とか、もうすこし大きな話で言うと、武道館行きたいとか、メディアに出たい……サン○コに特集されたい、かな。

あまりにも具体的すぎて記事に書きにくいんですが

いや、したいことは口に出した方が叶いやすいですよ!

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

トップはやりたいことを口に出して、あとはBONくんがまとめてくれるから、、、

BONくん、我々頑張っていこうな。

水瀬れいん
水瀬れいん

真面目に言うなら、より多くの人に作品を届けられる環境づくりが目の前にある目標ですかね。

それはめっちゃ大事だと思います。Saichiはどうですか?今後こういうことしたいとか。

うーん、、、、、、がんばる。(笑)

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

さいちゃん曲、次やるならK-Pop系とか、かっこいい系の曲も良いんだけど、Kawaii曲もやって欲しさがあって。

この声で?やだっ!、、、Kawaiiのはなぎさ。さん担当で行きましょう、、、?
それこそ今回カバー企画で「ギターと孤独と蒼い惑星」やって、Kawaiiの向かないって思いません?

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

ボーカル推薦してもらった時に、東京のYu Tou Suを聴いたんですよ。さいちゃんの萌えボでハニワみたいな方向の…可愛くてごめんみたいな曲やってみたい(笑)

あれかぁ、、、頑張ればまだ行けるか、、、でもやだなぁ、、、めたさんにだけは聴かれたくねえな、、、

Saichi
Saichi
水瀬れいん
水瀬れいん

ギター録音とか地獄かもね(笑)

なんだったらこのインタビュー企画でさえ「僕は一体コイツに何を聞けばいいんだ……?」って思ってます(笑)

それこそ中学の時の薄暗い思い出とか聞かれるのかなぁって、、、

Saichi
Saichi

身内ネタすぎて記事に使えないので聞かねーよ、、、

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